人気小説を映画化した「ステップ」が、4月3日から全国公開される。主演の山田孝之をはじめ、人気子役の白鳥玉季、広末涼子ら豪華キャストが結集する本作で、原作者の重松清氏も絶賛する名演技を披露しているのが國村隼だ。強面のイメージも強い國村だが、本作では心優しい"おじいちゃん"を演じており、撮影中には予期せぬ涙を流したこともあったという。
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本作は、山田演じるシングルファーザーの健一が、娘・美紀を育てながら自身も成長していく10年間を描く。國村は、健一の義父・明役で出演。娘を亡くした悲しみを表に出さぬよう笑顔を絶やさず、常に義理の息子である健一を案じ、孫娘の美紀を溺愛しているという役どころだ。
國村が涙したのは、物語の後半に繰り広げられる病院でのシーンを撮影したとき。ふとしたことから入院を余儀なくされた明を健一が訪ね、美紀が会いたがっていることを告げるが、自分の弱った姿を見せて孫につらい思いをさせたくない明は、その申し出を拒絶する。
食い下がる健一に対し、明の「忘れるよ、すぐに」というセリフが続くが、最初、國村はこれを小声で力なく返していたとそう。しかし、飯塚健監督の演出のもと、声のトーンを強めにして苛立ちを含んだ調子にした途端、「もっと美紀や健一のこれからを見届けたいが、それが叶わないかもしれない葛藤と無念」がにじみ出た、生々しいセリフに変貌した。
これには、「俳優が涙を見せて泣くのはあまり望ましくない表現」と言う持論を持つ國村も、どうしても涙を堪えきれず、思わずカメラから顔を背けてしまったそう。後に、國村は「俳優としてあるまじき行為だった(笑)」と振り返っているが、そこまで気持ちが入っていたという何よりの証拠になり、明が示す生き様に血の通った説得力が深まることとなった。
そんな國村の演技を、原作者の重松氏も絶賛し、「(健一に対して)一緒にいながらどうして娘の異変に気づかなかったのか!? と言いたくもなったはず。でもその思いを飲み込みながら、親父として健一に接する國村隼さんの明は、さすがに器が大きいねという貫禄を出してくれた。作家として、明の気持ちを新たに書いてみたいという欲求が芽生えるぐらいの名演でした」と、創作意欲を掻き立てられるほど影響を受けたという。
「ステップ」は4月3日から全国公開。
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March 27, 2020 at 01:00PM
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國村隼が本気泣き!「ステップ」で原作者・重松清も絶賛の名演技 - ニコニコニュース
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