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Monday, May 25, 2020

インバウンドは今後どうなる?|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp

「インバウンド、訪日外国人の観光客は人数、滞在日数、消費金額の面でどう変化するのか?」
本来ならこれから夏の観光シーズンが本格化する北海道。今後はどうなってしまうのか、調べました。

まず、これまでのインバウンド、訪日外国人の状況です。
道庁によりますと、来道者数、年間の人数は311万5000人。
滞在日数は平均で5.4泊。
そして、平均消費額は1人あたり17万8000円、全体では3700億円に上ります。消費額は観光客全体のおよそ4分の1を占めていました。

観光だけでなく道内の経済全体にとっても影響は甚大です。
このため国は支援も検討しています。
例えば「Go To Travel キャンペーン」
旅行商品の割引やクーポンの発行を支援するとしていますが、開始時期や詳しい方法は決まっていません。
質問にあった外国人の観光客の今後の状況も、まだよくわからないというのが現状です。

【北海道観光の今後 国の担当者に聞く】
北海道の観光振興に関する企画立案を行っている北海道運輸局。
観光企画課の実重貴之課長に聞きました。
「緊急事態宣言が解除されても、また感染が広がる可能性があるなかで先行きが見通せず、観光プロモーションを行いづらい部分もあります。北海道胆振東部地震のときもそうでしたが、まず道内客、その次に道外の日本人客が戻ってきて、最後に外国人の観光客が戻ってくるという流れが想定されます。世界各国が入国制限を行っているので、いますぐに観光客が戻ってくるというのは難しいと思います」

【インバウンド回復は“段階的に”】
日本は感染対策でアメリカやロシアなど100の国と地域について、外国人の入国を制限しています。
インバウンドの回復には、この入国制限が今後どうなるかがポイントの一つです。
北海道の緊急事態宣言は解除されましたが、観光客の入国制限は一気に緩和されるわけではありません。
ビジネスでの往来から再開し、その後、段階的に緩和されるとみられています。

【道内の観光地の対策は…】
この状況に対し、道内の観光地はどのように対応しようとしているのか。
私たちは道内有数の観光地、上富良野町の十勝岳温泉にある旅館を訪ねました。
この温泉旅館では、年間の海外からの観光客は全体の4割に上っています。
特に冬の間はスキーやスノーボードを楽しもうと、外国人は9割を占めていましたが、ことしは2月ごろからキャンセルされるようになりました。
観光客の回復まで長期化が予想される中、課題となるのが“資金繰り”です。
現在は、政府系の金融機関からの融資や地元の上富良野町からの補助金でしのいでいますが、十分ではありません。

そこで今月から、手元の資金を少しでも確保しようと、あるプロジェクトに参加しています。
プロジェクトは温泉や旅館好きのボランティアが始めました。
「未来の宿泊代をいま払う」とうたい、ネットで宿泊の予定を募り、料金を先に払ってもらうことで資金を集めています。
5月25日現在、全国80余りの旅館やホテルが参加し、あわせて1億円余りが集まっています。
この旅館の分は13万円ですが、支払いたいという客は増え続けているそうです。

【思わぬ後押しも】
客からは、資金だけでなく経営を持続する上での後押しとなるメッセージも寄せられています。
取材に対し、旅館のマネージャーの青野範子さんは声に出して読みげてくれました。
「3年前の夏に泊まらせていただきました。いまは本当に大変だと思いますが、再訪を楽しみにしています」
「厳しいときでも頑張って下さい。私も看護師として頑張っています。笑顔になれる日が来たら、ぜひ会いたいと思います」
青野さんは「ありがたいですよね。涙が出てきますね」と、客からの言葉のひとつひとつに励まされていると打ち明けてくれました。

【新しいスタイルは…】
さらにこの温泉旅館では、資金の確保とともに今後のサービスのあり方も見直しを迫られています。
受け付けには、感染予防のため透明のシートを設けました。
「おもてなし」を大切にし、これまでは客室まで旅の疲れを癒やすよう言葉をかけながら案内をしてきました。
しかし、これからは一緒にエレベーターに乗らない方がいいのか、カギの手渡しは避けた方がいいのか、マスクをつけて表情が見えない中どうコミュニケーションをとっていくのかなど、ひとつひとつ頭を悩ませています。
温泉旅館「凌雲閣」の青野範子さんは「これからは密にならないけど濃い違う形の『おもてなし』ができるようにしていかないといけない」と話しています。
「おもてなし」を大切にしてきた接客のあり方と、感染対策をどう両立させていくのか、新たな形の模索が続いています。

【新たな需要を掘り起こせるか】
海外からの観光需要が見込めない中、宿泊業界では、国内や地元の需要を取り込もうという動きも出ています。
取材した旅館のある上富良野町では、飲食店とともに旅館などで使えるクーポン券を町民に配布し、まずは地元から観光の復活に乗り出そうとしています。
弟子屈町の川湯温泉では、温泉街として旅館と飲食店が合同でインターネットで資金を集めるクラウドファンディングを行っています。
また、札幌などの都市部では客室をテレワークに利用してもらおうという、まさに新しい生活と連動したサービスが開始。
医療従事者や長引く自粛生活でのストレスを和らげようという人向けに、長期滞在をしてもらうプランを作るホテルも出てています。
インバウンド、外国人観光客の今後の動向については不透明な部分が多いのが実情ですが、回復をただ待つだけでなく、できることを積み重ねるしかないと懸命に取り組んでいます。
厳しい状況は続きますが、今後も、これを機に、宿泊業全体で新たな需要を掘り起こそうという動きが広がりそうだと感じました。
(取材・札幌放送局 堀菜保子アナウンサー/北井元気記者)

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May 25, 2020 at 06:45PM
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