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Wednesday, July 22, 2020

小説家の徳冨蘆花は明治の後半、ユーラシア大陸を旅している。… - 東京新聞

 小説家の徳冨蘆花は明治の後半、ユーラシア大陸を旅している。トルコのイスタンブールで「サン、ソフィアの寺」を訪ねた。<成程(なるほど)大きなもの也(なり)>。美しい大理石の威容を『順礼紀行』に記している。後の世界遺産「アヤソフィア」である▼大伽藍(がらん)をイスラム教徒が次々に訪れる様子も書き留めた。<メッカの方(かた)に向(むか)ひ、一起一拝一伏一拝するを見る。また他の一隅に…コランを講ずるを見る>。トルコの人は東方正教のロシア人やギリシャ人が入ってくるのを喜んでいないとも書いた▼キリスト教の大聖堂として約千年、イスラム教のモスク(礼拝所)として約五百年、博物館として八十年あまりの歴史を持つアヤソフィアにまた転換点が訪れたようだ。トルコのエルドアン大統領が再びモスクとする大統領令に署名した▼一度訪ねたいと思っている方も多いだろう。年間四百万人近くが訪れる世界的観光地に、蘆花が見た百年あまり前の姿が戻ってくるのかもしれない▼過去の遺物ではない、長い間そうだったように、現役の宗教施設なのだという考えに説得力はあるだろう。博物館としての機能も維持されるようである。一方で昔のような宗教対立の芽にならないかと懸念する声が国際社会に響いている▼経済が振るわない中、人気獲得の一国主義的な策という見方もある。長い歴史の中でも、今は融和がほしい時に思えるが。

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