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Tuesday, July 26, 2022

ハイパーオートメーションとは?RPAと何が違う?ガートナーが説く構築の3つのステップ - ビジネス+IT

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ハイパーオートメーションでは、RPAだけでなく、ローコード、AI/機械学習などを組み合わせて複数の業務を自動化する

(出典:Gartner(2022年6月))


ハイパーオートメーションとは何か?「自動化=RPA」の思い込みを超える

 自動化と聞くとRPAを最初に思い浮かべる人が多いかもしれないが、RPAがハイパーオートメーションのすべてではない。また、ハイパーオートメーションはテクノロジーでもプラットフォームでもなく、ソフトウェアやソリューションでもない。では、ハイパーオートメーションとは何なのか。

 レイ氏は、「ハイパーオートメーションは、テクノロジーファーストのアプローチではありません。実はビジネス主導の規律あるアプローチで、イベントドリブンかつインテリジェントな自動化を可能にするものです。だからこそ、単一のテクノロジーではなく、複数のテクノロジーやツール、プラットフォームを統合して活用することが重要です」と話す。

ハイパーオートメーションに用いられるテクノロジーの例

 ガートナーが2021年4月に550社以上に対して行った調査によると、過去1年間にハイパーオートメーションのために使用したテクノロジーの数の平均は2つ以上だった。ハイパーオートメーションの実現に向けて、どのように複数のテクノロジーを選択し、ポートフォリオを構築すればよいのか。レイ氏は、3つのステップを提示した。
  1. ハイパーオートメーションをビジネス目標に沿ったものにする
  2. テクノロジーのニーズを評価する
  3. ポートフォリオを構築する

 ここでは、各ステップのポイントを解説していく。

ユースケースを評価し、まず着手すべきものを絞り込む

 最初のステップで行うのは、ハイパーオートメーションの目的をビジネス目標と一致させること、そのために優先的に着手するユースケースを特定することだ。最終的には複数のテクノロジーを用いてポートフォリオを構築することになるが、いきなり全てを行うのではなく、最初はできるだけ低い労力で高い価値をもたらすユースケースに絞って着手する。そのための作業だ。

 特定するためには、まずユースケースの「ビジネス価値」と「実現可能性」をそれぞれ測定する必要がある。

 「ビジネス価値」を測定する際、ガートナーでは売上、コスト、リスクの3つの観点を重視しているという。指標は、何らかの数字や金額ベース、あるいは高・中・低のようなものでも構わない。すべてのユースケース、ビジネスドライバーを調べてスコアを付ける。それが最初のステップだ。

 もう1つ、ユースケースの「実現可能性」については、複雑さ、自動化の範囲、予測可能性という3つの観点でスコア付けをする。たとえばのプロセスが頻繁に変更されるのであれば、複雑さが高いという評価になる。そうすると、実装の範囲が広がるかもしれない。

 想定するすべてのユースケースに「ビジネス価値」と「実現可能性」のスコア付けをしたら、ガートナーのフレームワーク「ユースケース・プリズム」を用いて、まず着手すべきユースケースを特定していく。

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ユースケース・プリズムの使い方の例

(出典:Gartner(2022年6月))


 「ビジネス価値」「実現可能性」の両方ともスコアが高いユースケースは、プリズムの上部にマッピングされることになる。図では、ユースケース1・3・4の優先順位が高く、ユースケース2・5・6は低くなる。

【次ページ】主要な優先順位の高いユースケースを別の観点で評価する

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