囲み取材に応じる浅田真央さん
２０１０年バンクーバー五輪のフィギュアスケート女子銀メダリストで、プロフィギュアスケーターの浅田真央さん（３１）が座長として手がける新しいアイスショー「ＢＥＹＯＮＤ」が１０日、大津市の滋賀県立アイスアリーナで始まった。
ショーは午後４時に開演。オープニングで金色を基調とした衣装に身を包んで登場した浅田さんはベニー・グッドマン楽団の演奏でおなじみのスイングジャズの名曲「シング・シング・シング」に合わせて、華麗なステップやスピンを披露。また、シングル時代には見せていなかったペアでのリフトやスロージャンプといった新たな挑戦の成果も披露し、会場を埋めたフィギュアスケートファンから大きな拍手が送られた。
約９０分間ノンストップのショーを終えて直後に姿を見せた浅田さんはホッとした表情を隠せず、「今は思いがあふれ過ぎていて言葉にならないほど感動しています」と総括。会場にはほぼ満員の観客が来場したが、「多くの皆さまが会場にお越しくださって本当に最高の公演となりました」と感謝の言葉を口にした。
このアイスショーのテーマの一つは「覚悟と進化」だ。会場の大型スクリーンの映されるさまざまな映像との融合を図っているが、浅田さんは意図を「ショーの内容も進化していきたいという思いを込めて、こういったチャレンジをしてみました」と説明。自身の演技でも現役時代に滑った「シェエラザード」「白鳥の湖」で男性とのペアを組む進化をみせ、「できることを１２０％出せました」と振り返った。
他の出演者との息も合っており、「みんなのチーム力、底力というのは本当に私たちにしかないチームワーク」と語った浅田さん。さまざまな思いを込めた公演は来年３月まで続くが、「いろいろなところに挑戦してきたのがこの『ＢＥＹＯＮＤ』なので、それを感じていただけたらうれしいです」と話した。
浅田さんは２０１７年４月の現役引退表明後、１８年５月から昨年５月まで３年間、全国各地を回る「浅田真央サンクスツアー」を展開。このアイスショーはそれに続くもので、「過去の自分を超えて進化する」がテーマ。全てを浅田さんがプロデュースする。今後は１１日に同アイスアリーナ２公演を実施。その後は来年３月１７～１９日の東京・立川公演まで全国１５都市で開催する予定となっている。
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