◇12日 名古屋ウィメンズマラソン(バンテリンドームナゴヤを発着とする42・195キロ)
東京五輪代表の前田穂南(26)=天満屋=が自己最高の2時間22分32秒で3位となり、10月のパリ五輪選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」出場権を獲得した。
復活を印象付けた42・195キロだった。けがで思うように走れなかった東京五輪からの、長い長い低迷。一時は引退も考えたが五輪以来のマラソンで、日本人2番目でフィニッシュラインを駆け抜けた。
「東京五輪からけがも多く、思うように継続してトレーニングできなかったけれど、今回走って結果にもつながった。自信にして次へのステップアップにして、また継続してトレーニングしたい」
東京五輪を33位で終えると試練が待っていた。昨夏の北海道マラソンは新型コロナウイス感染、今年1月の大阪国際女子は右足を痛めて欠場。今やトップ選手の相棒となっている厚底シューズへの順応にも後れを取り、昨夏には「やめたい」ともらしていた。
「本音ではないと思うけれど、それくらい悩んでいた。でもここで終わらせたくなかった」と武富豊監督(69)。2時間20分切りを狙える素質がある。その大台、そして2大会連続の五輪出場へと目標を定め、前田の折れそうになる心に寄り添ってきた。
前田はこの日、MGCの出場権獲得だけを狙い、鈴木亜の30キロ手前からの抜け出しには付き合わない。それでも懸命にその背中を追い続け、最後の2・195キロのラップは、鈴木亜をわずかに上回る粘りを見せた。
「久々のマラソンで不安もあったけれど、今回しっかり走れたことは自信になった。またMGCに向けて頑張りたい」。表情はまだ硬い。だけど再び前を向けるレースとなったのは間違いない。
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