昨季のステップ・アップ・ツアーで5勝を挙げた櫻井心那にレギュラーツアー初優勝のチャンスが巡ってきた。
「資生堂レディス」3日目、トップと5打差の15位タイから出た櫻井は、前半を2バーディー、1ボギーで折り返すと、後半は13番パー5で4メートル、14番パー3で3メートルを決めて連続バーディー。16番パー5はピンまで90ヤードを52度でグリーン奥のエッジへ。そこからパターで8メートルを沈めた。
「ドライバーはフェアウェイキープできていたのに、アイアンショットは前半うまくつかなかった。でも、後半からパットのタッチが合ってきて、ミドルパットも結構入ってくれました」
この日は午前10時に降雨によるコースコンディション不良で25分中断。その影響から「グリーンが重くなっているのでしっかり打たないといけない」と意識した。
「雨の日はあまり(スコアを)伸ばすイメージが自分の中にはないので、今日は意外にも伸ばせました。パッティングに助けられた感じです」と振り返る。
今日はパターでバーディーを量産したが、欲を言えばショットでさらにチャンスにつけたいところ。課題は100ヤード以内で「元々、100ヤード以内がヘタなのですが、今は少しずつ入りがよくなって、当たりが厚くなりました」と徐々に手応えと成長も感じている。
終わってみれば通算6アンダーの5位と順位を上げ、トップとは1打差で最終日を迎える。
「今年に入ってから優勝を狙える位置で最終日を迎えるのは初めて。緊張はするけれど経験と思って、優勝を意識せずに一打一打、ひとホールずつ集中していきたい」
今季はレギュラーツアーの前半戦出場権から第1回リランキングも突破。着実に成長を遂げる19歳が重圧をはねのけ、頂点を狙う。
2004年2月13日生まれ、長崎県出身。2021年11月、プロテストに合格。尾関彩美悠、佐藤心結らと同期のJLPGA94期生。22年はステップ・アップ・ツアーを主戦場とし、6月に行われた「ECCレディスゴルフトーナメント」でプロ初優勝。その後「山陽新聞レディースカップ」「日台交流うどん県レディースゴルフトーナメント」なども制し、下部ツアー年間最多記録となる5勝を挙げた。
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