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Wednesday, May 27, 2020

「らき すた」武本監督の遺族「真実知りたい」 京アニ放火・容疑者逮捕:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞


 「なんでそこまでせなあかんかったん」。京都アニメーション放火殺人事件で犠牲になったアニメ監督武本康弘さん=当時(47)=の父保夫さん(77)と母千恵子さん(71)は、事件から十カ月以上がたっても癒えない悲しみを抱えている。殺人容疑で青葉真司容疑者(42)が逮捕され、なぜ凄惨(せいさん)な事件が起こってしまったのか理由を知りたいとの思いが強まる。

 京都府警から逮捕の連絡を受けた保夫さんは二十七日、兵庫県赤穂市の自宅前で取材に応じ、「一回起きたことは元に戻らない。長い裁判になると思う。動機が知りたい」と静かに語った。

 武本さんがアニメ業界を志していると千恵子さんが知ったのは高校三年の三者面談。「アニメの専門学校に行きます」。初めて将来の夢を告げられて千恵子さんは驚いたが「本人が行きたいなら」と納得した。大学には進学しないとも宣言され、揺るぎない意志を感じたからだった。

 京アニに入社してからはほとんど休みなく働いていると聞いた。だが、赤穂市の実家に帰省した際に愚痴をこぼすようなことはなかった。

 約十年前、息子が監督として携わった作品を鑑賞するために夫婦で映画館に出掛けた。人気アニメ「涼宮ハルヒ」シリーズの劇場版。映画館は満員で立ち見が出るほど大盛況だった。「こんなに人が集まる作品をつくったのか」と目を疑った。スタッフロールに「監督 武本康弘」と表示されると「ようやってるな」と息子が誇らしくなった。

 事件後の昨年九月、遺族と京アニ社員らの交流会があった。「職場では厳しい人だった」。後輩が語るのは、実家では見せない息子の一面。会社を支える大黒柱だったと知ることができた。

 千恵子さんは今でも毎晩、布団に入れば息子の顔が頭に浮かぶ。そのたびに「康弘君、もういないんやねぇ」と心の中でつぶやく。保夫さんも「時間がたったからといって癒やされるわけではない」と声を落とす。

 二人は京アニに関する新聞記事には必ず目を通す。読めば涙が出てくる。だが、何があったのか知りたいという気持ちが強い。

 関与を認めているとされる青葉容疑者に対しては、憎しみよりも「なぜ? どうして?」という疑問の方が大きい。今までどういう生き方をしてきたのか、動機は何なのか、結果を想像したのか−。捜査や公判を通じて真実を説明してほしいと願っている。

◆京アニがコメント発表 「仲間戻ってこない」

 京都アニメーションは27日、青葉真司容疑者が逮捕されたことを受け、代理人弁護士を通じてコメントを発表した。全文は次の通り。

 被疑者に対し、改めて寄せる言葉はありません。行いと結果が全てです。被疑者が自らの行いにどのような弁解をしようが、結果についていかなる反省の弁を述べようが、命を奪われた仲間たちが戻ってくることも、傷つけられた仲間たちの傷が癒やされることもありません。遺族やご家族、友人の方々は今も、そしてこれからも、取り返しの付かない現実と向き合っていかなければなりません。それは、私たちも同じです。

 会社としては当然、法の定めるところに従い、被疑者に対する刑事責任については最大限、追及されるものと承知しております。


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