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Saturday, June 27, 2020

コロナ禍から心の復帰4ステップ…五輪担当記者コラム (2020年6月27日) - エキサイトニュース - エキサイトニュース

 日本水連の科学委員会がまとめた「長期間の練習休止が選手に及ぼす影響とトレーニング再開へ向けて」というガイドラインによれば、けがなどで長期離脱した選手の「心の復帰ステップ」には4段階ある、という。

 〈1〉現状を受け入れられない「否定」〈2〉やり場のないストレスを抱える「怒り」〈3〉生きがいを失う「消沈」〈4〉状況を前向きに捉え、動き始める「認識」―である。

 表面上は前向きで「認識」まで来ていても「潜在的にストレスを封じ込めている」ケースもある。選手がどの位置にいるかを自覚すると同時に、指導者が現状を把握し、復帰のシナリオを考えるのが望ましい―とガイドラインは説く。

 競泳界の名伯楽として知られる鈴木陽二コーチは、4月中旬には松元克央ら教え子たちをプールに戻した。五輪延期による落胆のほども、コロナ禍による周囲の“視線”も承知していたが、あえて早めの再始動だった。「プールに来ている方が精神的にも肉体的にもいいんだ。人間って体を動かさないでいると、変な考えが出てくるんだよ。不思議なものでね」

 鈴木コーチは1988年ソウル五輪背泳ぎの金メダリスト・鈴木大地(現スポーツ庁長官)を育てている。大地はソウルの2年前、腰痛で3か月ほど練習できない時期があった。「水泳をやめたい、大学もやめます、ってね…」。ひたすら「消沈」する大地に、当時、肘の大手術から復活を遂げたプロ野球ロッテの村田兆治の本を贈った。「お前より苦しい思いをしている人もいるんだぞ」。まだできることがある、と「認識」したまな弟子は、じきに泳ぐ喜びを取り戻し、頂点に立ったのだ。

 まだ「認識」の手前にいる選手も少なくないだろう。「怒り」と「消沈」の間で行ったり来たりしているかもしれない。止まった時計をそっと動かすのか、力強くネジを巻いてあげるのか。指導者の手腕が、選手の物語に深みを与える。

 ◆太田 倫(おおた・りん)1977年、青森県生まれ。42歳。横浜市大から2000年入社。紙面レイアウト担当などを経て、08年からプロ野球担当。ロッテ、横浜、巨人のほか、13年の第3回WBCなども取材。18年から五輪担当となり、主に水泳競技、スケートボード、空手などを担当。

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