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Monday, November 9, 2020

鐘楼から救われた子猫「かねこ」 お寺・消防・庭師の連携でつながった命 塀に挟まっていた「へいきち」も(withnews) - Yahoo!ニュース

「子猫の鳴き声が聞こえる」

 9月28日午後3時ごろ、通りすがりの人から電話がかかってきた。  「お寺の鐘楼の上の方から、ずっと子猫の鳴き声が聞こえる」  電話を受けたのは、捨て猫・野良猫のゼロを目指す団体「命にやさしいいまちづくり ハーツ」(愛知県豊橋市)。  メンバーの山口次朗さん(49)たちが市内のお寺「豊橋別院」に着くと、鐘楼の天井裏から鳴き声が聞こえてきた。  子猫が自分で上れる高さではないため、親猫がくわえて行ったのか、それとも天井裏で生まれたのか。  まずは、親が戻ってくるのを待つことにした。  遅れて駆けつけた代表の古橋幸子さん(70)も、駐車場が閉まる午後9時ごろまで待ったが、親猫は戻ってこなかった。

消防も駆けつけて

 翌日に再び訪ねたが、やっぱり親はいない。子猫の鳴き声は、か細くなっていた。  古橋さんは、豊橋別院の職員・柴田俊史さん(52)に「消防に連絡して助けを呼びたいのですが、いいでしょうか?」と声をかけた。  柴田さんは「命を見過ごすわけにはいきませんから」と応じ、鐘楼に上ることも許可してくれた。  消防に連絡すると、南消防署西分署の隊員3人が駆けつけてくれた。  どうやって救助するかを話し合っていたところで、仕事を切り上げて到着した山口さんがこう言った。  「高いところに上るのは慣れてるから、俺が行くよ」  造園業を営んでいる山口さんは、作業着に地下足袋のまま来ていた。

CIAOちゅ~るでもダメ

 消防隊が持ってきたはしごを上って天井板を開けると、白黒の子猫がいた。驚いたのか、離れていってしまった。  猫が大好きな「CIAOちゅ~る」で誘ってみたが、ダメだった。  次は、猫用の捕獲機2個を天井に設置して、しばらく離れることに。1時間後に戻ってみたが、入っていなかった。  午後4時ごろ、最後の手段として山口さんが天井裏に入ることにした。  天井板を割らないよう、梁の上に腹ばいになって、匍匐前進。  あと一歩で手が届く距離まで近づき、息を殺しながら「逃げないで、逃げないで」と心の中で唱えながら手を伸ばした。  今度は逃げようとすることなく、体をつかむことができた。

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