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Wednesday, September 29, 2021

「ターフを駆ける究極無敵のテイオーステップ! 「ウマ娘」 トウカイテイオーのここが好き!! - GAME Watch

andisendi.blogspot.com

 2021年4月のリリース後、一般誌紙にも取りあげられ、アニメ&ゲームファンはもとより、競馬ファンや日頃ゲームをしない層にまで知れ渡るほどの勢いを見せる、CygamesのAndroid/iOS/PC用育成シミュレーション「ウマ娘 プリティーダービー(ウマ娘)」。

 かくいう筆者自身はもともとゆるい競馬好きだが、スマホゲームはあまりやってこなかった。しかしとあるキッカケからウマ娘のトウカイテイオーに惹かれてプレイしてみたところ、史実の活かしっぷりとキャラクターとしての可愛らしさからすっかり「ウマ娘」、そしてトウカイテイオーファンになってしまった。

 今回は実馬と、その史実を踏まえて、アニメ、ゲームのトウカイテイオー様の魅力について語っていきたい。

トウカイテイオー(CV.Machicoさん)

何故「トウカイテイオー」なのか? 未だ破られぬ記録と鞍上の変更

 さて、ではまずウマ娘の「トウカイテイオー」について語る前に、モチーフとなった実在の競走馬・トウカイテイオーを振り返ってみたい。クラッシック三冠馬(皐月賞・東京優駿※日本ダービー・菊花賞)皇帝・シンボリルドルフの仔であるトウカイテイオーは、家族3人で切り盛りする家族牧場の「長浜牧場」で1988年4月20日に産まれた。大人しい性格ながら威厳を感じる、目が澄んだ仔馬だったと言われる。競走馬としてデビューしたのは1990年12月。そこからのトウカイテイオー戦績は以下の通り。(※「ウマ娘」に登場する出走馬の着順も参考までに記載した)

  • 1990年12月1日 中京競馬場1,800m 新馬戦
     鞍上は安田隆行騎手。出遅れをものともせず、4馬身離しての1着デビュー。この4馬身が、テイオーが勝利した時に2着に付けた最大の着差だった。
  • 1990年12月23日 京都2,000m シクラメンS
     3番人気。先行して4コーナーで抜け出す近代競馬王道レース。2馬身差で2勝目。
  • 1991年1月19日 京都2,000m若駒S
     4歳になって3連勝目。ナイスネイチャが3着に入っている。
  • 1991年3月17日 中山2,000m 若葉S
     関東初見参、2着に2馬身差で勝利。
  • 1991年4月14日 中山2,000m 皐月賞
     大外18枠から簡単に抜け出してG1勝利。親仔2代のクラシック戴冠。
  • 1991年5月26日 東京2,400m 日本ダービー
     外を回っての圧勝で、無敗の二冠馬に。2着レオダーバンの岡部幸雄騎手をして「3、4回ミスをしてくれてもかなわなかったろう」と言わしめ、鞍上の安田隆行騎手は二本指を突き上げた。それはかつて父であるシンボリルドルフに騎乗した岡部幸雄騎手が三冠達成時に三本指を突き上げたのを思い起こさせ、三冠宣言と言われた。しかしここで骨折が判明、菊花賞出場は潰え、幻の三冠馬となった。
  • 1992年4月5日 大阪2,000m 大阪杯
     骨折明けで鞍上は岡部幸雄騎手に変更となったが、無敗の7連勝を達成。イクノディクタスが4着。
  • 1992年4月26日 京都3,200m 天皇賞・春
     無敗で乗り込んだ天皇賞は1番人気もまさかの失速で5着に沈み、再度骨折が判明。1着は武豊騎手のメジロマックイーン。メジロパーマーが7着。
  • 1992年11月1日 京都2,000m 天皇賞・秋
     1番人気も見せ場なく7着。ナイスネイチャが4着、イクノディクタスが9着、メジロパーマーが17着に入っている。
  • 1992年11月29日 東京2,400m ジャパンカップ
     生涯最低の5番人気。史上最強の海外馬を相手に岡部幸雄騎手の絶妙な手綱捌きもあってクビ差1着。大テイオーコールがこだました。イクノディクタスが9着。
  • 1992年12月27日 中山2,500m 有馬記念
     岡部幸雄騎手が騎乗停止となり田原成貴騎手騎乗に変更。1番人気も11着惨敗。またしても骨折が判明する。メジロパーマーが1着、3着にナイスネイチャ、7着イクノディクタス、8着にライスシャワー、12着にダイタクヘリオス。
  • 1993年12月27日 中山2,500m 有馬記念
     岡部幸雄騎手がビワハヤヒデを選んだため、再び田原成貴騎手が騎乗し4番人気。2着ビワハヤヒデに1/2馬身差で勝利。3着ナイスネイチャ、4着マチカネタンホイザ、6着メジロパーマー、8着ライスシャワー、11着ウイニングチケット。

 ざっと戦績を見ただけでも競走馬としてのトウカイテイオーのドラマがお解り頂けると思う。3度の骨折を乗り越え、テイオーサイドはともかく、メディアとファンが4番人気で迎えた有馬記念での復活勝利は競馬史に遺る名勝負だ。中364日でのGI勝利は、未だ破られぬ長期休養明けGI勝利の最長記録でもある。しかし筆者が注目するのは、鞍上を3人の騎手が交代、それぞれにドラマがあるという事だ。騎手の変更自体は珍しくなく、例えばトウカイテイオーのライバルと称されるメジロマックイーンは天皇賞でも騎乗した武豊騎手のイメージが強いが、1990年の菊花賞を勝った時は内田浩一騎手だ。

 しかしトウカイテイオーとのコンビで無敗を誇っていた安田隆行騎手→岡部幸雄騎手への変更は様々な憶測を呼んだ。その後、トウカイテイオーの引退式に岡部幸雄、田原成貴両騎手が出席、安田隆行騎手の姿が無かった事に競馬ファンは悲しんだ。 そして「ウマ娘 プリティーダービー」においても、プロデューサーの交代という大きな出来事があった。こうした変遷を踏まえると、トウカイテイオーは、「ウマ娘」を象徴するキャラクターだと思えるのだ。

何故「トウカイテイオー」なのか?  ~Machicoさんの忘れ得ぬ言葉

 「ウマ娘」は発表から5年という超難産の末世に出たタイトルである。その間、IP展開の先駆けとなった、TVアニメやコミックでファンを増やしてきたが、それはウマ娘を演じる豪華な声優陣の功績も大きい。筆者自身が「ウマ娘プリティダービー」に注目したのも、2021年1月放送開始のTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」でMachicoさんが演じるトウカイテイオーがヒロインになったからである。無論、TVアニメ「Season 1」でもMachicoさん演じるトウカイテイオーはチームスピカのメンバーとして登場していたが、ヒロインとなった事は非常に重要な意味を持っている。

 Machicoさんは「アイドルマスター ミリオンライブ! 」伊吹翼役でソーシャルゲームファンにもお馴染み。2010年代アニソンの名曲「fantastic dreamer」(「この素晴らしい世界に祝福を! 」OP)や、「プリキュア」シリーズのOPなどで大活躍中。まさにウマ娘にピッタリの声優アーティストと言える。

歌唱力に定評のあるMachicoさんによるライブシーンも堪能できる

【「fantastic dreamer」MV】

 Machicoさんは2011年、ホリプロ主催の「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン 次世代声優アーティストオーディション」ファイナリストとなり、2012年にアーテイストデビュー。2019年、筆者はアーティストデビューして7周年を迎えたMachicoさんのワンマンライブ「Symphonic Session」を取材した。その時フリートークで、「今年初めてアニメの主役を(ライフル・イズ・ビューティフル 小倉ひかり役)頂いたんですけれど」、「歩みは遅かったかもしれないし、主役を貰えるのも凄く時間はかかったかもしれないけど」、「いっぱい経験させてもらっているから…私は遅かったなーって、いうのはあるけど、今、主役ができて良かった」と、心境を吐露したのを聴いた。

 なるのも大変で、あり続けるのはさらに大変なのが声優である。7年間も1線で活躍していればそれは大成功と、外野からは思える。それでも主役になる事には特別な想いがあるというメッセージに胸を打たれ、Machicoさんを刮目して見る様になった。だからトウカイテイオーがTVアニメ2期「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」でヒロインとなったのを知ってとても嬉しかった。

 そしてもう1つ、そのトウカイテイオーが憧れる「カイチョー」ことシンボリルドルフを演じるのが田所あずささんであるという点にも、筆者はドラマを感じている。何故なら田所あずささんこそは「第36回ホリプロタレントスカウトキャラバン 次世代声優アーティストオーディション」グランプリ受賞者で、2013年にはTVアニメ「勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。」のヒロイン、フィノ・ブラッドストーン役を射止めている。

 Machicoさんと田所あずささんは同じホリプロインターナショナルに所属し、「アイドルマスターミリオンライブ! 」他でも共演している。アニメは共同作業で創っていく物なので、声優同士はライバルというよりは戦友と言うべき存在である。2人をキャスティングした時に、ゲームやアニメにおけるシンボリルドルフとトウカイテイオーの関係性が加味されたかどうかは解らない。しかし筆者としてはシンボリルドルフとトウカイテイオーに、田所あずささんとMachicoさんを重ね合わせてドラマを感じてしまうのだ。

 だからMachicoさんに大いに関心を寄せてきた筆者にとって「ウマ娘」とはトウカイテイオーであり、これこそが今回不慣れなソーシャルゲームに挑戦しようと思った理由でもあるのだ。

史実では親仔だが、ウマ娘においてはトウカイテイオーが超えるべき壁として描かれるシンボリルドルフ

萌えて可愛くて楽しくて、そして奥深いウマ娘の世界

 今まで、「おたくの嗜み」として話題作や気になるソーシャルゲームをダウンロードした事はあっても続かなかった筆者が、「トウカイテイオー」の育成をクリアし、URAファイナルズも優勝までは届かなかったものの、ひとつ目標としていた「うまぴょい伝説」を聴くところまで一気にプレイをすすめることができた。これは伝説的名馬のドラマを内包したストーリー、そしてMachicoさんの熱演によるトウカイテイオーの魅力あっての事だと思う。そして何より個人的にはここまで一気にプレイできたのは、「ウマ娘 プリティーダービー」のゲームとしての快適な操作性の良さも大きかった。

 筆者は競馬における実馬と、声優のMachicoさんから入り、アニメ版を経てゲーム版のトウカイテイオーのドラマを体験してきた。当然、他のウマ娘にも実馬を踏襲したドラマがあり、声優さん達の魅力を感じる方は、それぞれ好きなウマ娘を育成して楽しめるに違いない。

「ウマ娘」は世代や適正距離を超えた競走馬のオールスター戦であり、競馬ファン夢のひとつの具現化なのだ。競馬ファンも日頃スマホゲームを敬遠している方も是非ゲートインして、この面白さを味わってほしいと思う。

団体戦でもテイオー節全開
新たな物語に続いていく爽やかなラスト
テイオーのライブが可愛すぎてスクリーンショットが止まらない

【参考文献】
・「名馬烈伝 トウカイテイオー」光栄出版部
・「ウマ娘 プリティダービーマガジン」講談社・一迅社

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