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Sunday, March 27, 2022

アラフォーの失恋。「私の元に戻ってくる」と信じていたのに… - 大手小町

andisendi.blogspot.com

「元彼の結婚 立ち直れないアラフォー」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。約1年間付き合っていた元彼が結婚し、立ち直れない、というアラフォーのトピ主さん。別れた後は友人として付き合い、復縁できるよう努めてきたものの、このたび別の女性と結婚するという報告を聞いたそうです。この年齢での失恋は、ダメージが大きく現実を受け止められない、かなり精神的にまいっているので立ち直る方法やアドバイスが欲しい、とつづっています。

「所有」の感覚は、恨みを生じさせてしまう

復縁に努めていた1年半、彼が別の彼女と同棲どうせいしているといううわさを聞いていても、トピ主さんは諦めることはなかったそうですね。「明るく頑張る姿を見せ、距離を詰めていけば、いつかまた自分の元に戻ってくると、勝手に信じていた」とのことです。

もしかしたらトピ主さんの心には、以前の交際を通じて、無意識に「彼は自分のもの、私に属するもの」といった所有の感覚が芽生えていたのかもしれません。英語にも「You belong to me」といった表現がありますが、そうした感情が芽生えるのは恋愛においては一般的なことです。しかし「“自分のもの”だったはずの相手を失った」と解釈していると、その悲しみや不幸せな気分を誰か(何か)のせいにしなくては納得ができず、心の回復を妨げてしまうケースが少なくありません。

それを防ぐためには、「彼や彼と過ごした日々は、一時的に神様が自分に“与えて”くれたものだった」と解釈してみるのが有効です。これは哲学者エピクテトスが提示している考え方(=失ったではなく、返したと言うべき)です。投稿には「敗北感、劣等感、嫉妬、恨み」などが渦巻いて自分が嫌になる……といった記述もありますが、「幸せな日々を与えてもらっていた」という気持ちになると、そうした負の感情を和らげやすくなります。そこから少しずつ「ずっと一緒にいたかったな。でも幸せだった、ありがとう」という気持ちに至ることができれば、前に進みやすくなるでしょう。

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「一時的に与えられた存在である」ということは、うまくいっているカップルや夫婦にしても同様です。命に限りがあり、また別離のリスクもある以上、いずれ相手を“喪失”する瞬間は、どんな関係にも必ずやって来ます。この世のかなしい真実ではありますが、この点を自覚していると「一緒にいられる時間や相手を大切にしよう」という気持ちになることができやすいメリットもあります。もし彼との交際に後悔があるのであれば、今後の出会いや人間関係において、この考え方を取り入れてみるといいかもしれません。

願望に素直に生きた自分を、温かく受け止めて

復縁を期待していた自分のことを「痛々しく、むなしい」「セカンドだったのかも」とつづっていますが、つらいときに自分を客観視してラベリングしていると、ますます精神的に落ち込みやすいです。落ち込んでいる友達に言わないような言葉は、自分に対しても投げかけないよう意識していきましょう。「自分はばかだった」と思うにしても、文末に絵文字を付けるような感じで深刻になりすぎず、自分を大切に慈しんであげる姿勢を心がけてみてください。「私は私をいじめない、かわいがるぞ〜」と決意していきましょう。

「復縁を目指した1年半、私は自分の願望に素直に生きていたのだな」と理解してみるのも一案です。素直に誰かの愛を求めるのは、簡単そうで意外と難しいことです。傷つきたくないからと感情にうそをついて諦め、安全な場所から動かない選択肢もありましたが、トピ主さんはそうしなかった。気持ちや願望に素直に行動して恥をかけるのは、強さや勇気がある人だけです。強い気持ちで頑張ったトピ主さんのことを励まし、応援したいと思ってくれる人は、身近にもたくさんいると思います。

「一日一日を、良い気分で過ごすこと」に集中していこう

「(いずれ彼は)完全な過去の人、笑い話、になるのでしょうか」といった問いかけもされていますが、「さっさと忘れなくては」「心の穴を埋めなくては」と焦りすぎると、逆に記憶が強化されてしまうこともありますし、空虚な恋愛関係に陥ってしまうケースも少なくありません。

年齢に関する記述も見られますが、誰しもが合理的に、効率的にばかり生きられるわけではありませんし、他人から見て賢い生き方をしている人が偉いわけでもありません。しばらくは「一日一日を、少しでも良い気分で過ごせること」を目標にしてみるのは一案です。「彼を思い出してしまう日があっても、別に構わないよ」と自分に許可をしてあげてください。自然に「時薬ときぐすり」が働き、一日一日少しずつ、彼のいない人生の新しい記憶が増えていくと思います。

人は何も持たずに生まれ、何も持たずに死んでいくわけで、恋も家族も仕事も趣味も収入も、すべて「一時的に自分に与えられるもの」という解釈もできます。そう考えれば、「その時々で与えられているものに感謝し、今という時間に集中すること」が、幸福な人生を送るための唯一の秘訣ひけつと言えるかもしれません。極論ではありますが、これから人生をよりよく、明るく生きていくためにも有効な考え方だと思うので、よろしければぜひ参考にしてみてくださいね。応援しています。

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外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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