今年も伝説が生まれるか
桜花賞はこの2年、無敗の女王を生んでいるが、昨年のソダシが8頭目だから、それほど多くはない。クラシック第一弾の舞台に立つまでにそれぞれが、いくつかの試練を乗り越える中、一度や二度の敗戦で得るものも大きいから、大舞台にたどりつくまで全部勝てなくても構わないという選択肢もある。そこで様々なステップが生まれている。
昨年のソダシは、阪神JFを4戦全勝で勝って休養し、そこから直行して5戦目が桜花賞だった。2着のサトノレイナスも阪神JF2着からの直行組で、この2頭が人気を分け合っていたが、4番枠と18番枠の差も大きく、猛追をクビ差封じて戴冠していた。中118日は歴代最長間隔での優勝だったが、このケースはたまにある程度で、多くは、トライアルを経て登場している。
その中でもチューリップ賞が最も多いが、この10年で、ジェンティルドンナ、アユサン、ハープスター、レッツゴードンキ、ジュエラーの5頭を数える。それぞれのトライアルの着順は、4・3・1・3・2着で、ひと叩きという出走馬が多い。
この王道と呼ばれていたステップにも変化が見られ、この5年間は、2着馬はいるが、勝ち馬は出ていない。
ただ、3年前の桜花賞馬グランアレグリアは、暮れの朝日杯FSで牡馬と戦って3着して以来の本番という特殊なケースだった。
トライアルでもフィリーズレビューは、阪神内回りの1400米で外回り1600米の本番とレース全体の性質が異なっているので、この10年で2017年のレーヌミノル1頭だけが、優勝馬として名を残しているにすぎない。
それでも、小倉デビューの同馬は、阪神JF3着の実績があった上に、キャリア6戦、すべて4着以内で、新馬勝ち以外は全て重賞で1着1回、2着2回3着1回とキャリアは豊富だった。8番人気の無欲の勝利と言われたが、残り200米で先頭に立ち、背後から迫る人気馬を尻目にもうひと伸びしたのだが、好スタートを切って4番手で流れに乗せたのが大きかった。
そして最近目につくのが、別路線組の異例のステップで出走してくる馬たちで、アーモンドアイが勝ったときは、牡馬相手にシンザン記念を勝って3カ月のリフレッシュ期間を取って登場していたし、20年のデアリングタクトは、2月のエルフィンSで勝って2戦2勝の最少キャリアでの優勝だった。それでも2戦とも最速の上がりをマークし、本番でも評価が高かった。さて、今年はどのケースになるのか。
チューリップ賞組のナミュール、サークルオブライフは、心身ともに鍛え直して目標達成をめざしてきたので、十二分に力を発揮できるだろう。抜群の決め手で2連勝したプレサージュリフトは、無敗馬9頭目のチャンピオンを狙う。ハービンジャー産駒に陽が当ることも考えてみたい。あとは早目に賞金を加算して備えてきたフォラブリューテを。
「夢かなえ 女傑伝説 始まるか」
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