米Amazonは、Android向けKindleアプリの最新版(Ver.8.58)で、アプリ上から電子書籍を購入したり、読み放題サービスKindle Unlimitedに登録できなくなったりしたことを明らかにしました。この方針変更は4月中旬から告知されていましたが、Kindleアプリの正式な“仕様”になった格好です。
ほか同社のAndroid向けAudibleやMusicアプリでも、オーディオブックや楽曲といったデジタルコンテンツの購入はできなくなりました。ただし最新版Audible内では(間接的にオーディオブックが買える)クレジットを買うことは可能とのことです。
この変更は、Googleが6月1日から実施するポリシー変更に準拠するもの。すでにAmazonも、Googleが年間売上高が100万ドルを超える企業に対してアプリ内購入に30%の手数料を支払うよう求めることに対応すると説明していました。
これまでAmazonは、Googleがアプリ内課金にサードパーティー決済手段を認めていた数少ないアプリ開発者の1つでした。しかし、今後はGoogle Playの課金システムを使うよう義務づけられるため、Amazonは電子書籍を販売するたびに手数料を支払うよりも、アプリ内購入を完全に廃止することを選んだわけです。
今後はAndroidユーザーがKindle書籍を買う場合は「アプリ上で欲しいものリストに追加し、ブラウザから買う」か、Amazonアプリストア版のKindleアプリを使うことになりそうです。
もっとも、Google Playストア版でもアプリ内購入が復活する可能性はまったくないわけではありません。2022年3月から、GoogleはSpotifyと提携し、試験的にサードパーティ決済手段を導入しているのです。このテストが上手く行けば、いずれAmazon製アプリも元の仕様に戻るかもしれません。
Source:Android Police
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