第95回記念選抜高校野球大会第3日の20日、敦賀気比は甲子園球場(兵庫県西宮市)で大阪桐蔭(大阪)と対戦し、1―3で敗れた。先発の竹下海斗投手が力投したが、終盤に追加点を奪われ、反撃も実らなかった。それでも強豪と接戦を演じたナインに応援席は大いに沸いた。北陸、敦賀気比の2校が出場した県勢は、ともに初戦で姿を消した。
2点を先取された直後の四回無死一塁で、6番・友田泰成選手が打席に入った。マウンドには春連覇を狙う大阪桐蔭の左腕エース前田悠伍投手。2021年秋の明治神宮大会で1打席だけ対戦して三振に倒れていた。
5球目、甘く入ったチェンジアップに体が反応した。「抜けろ」と念じた打球は左翼への二塁打となり、一塁走者を迎え入れた。普段は感情を表現するほうではないが、思わず小さなガッツポーズが出た。
この冬、バットの振りを鋭くするため、毎日のようにスイングスピードを計測。1000回近く素振りなどを繰り返し、「約10キロ上がった」。そうして磨いた打撃力が甲子園で発揮された。
一方で、悔しさも残った。2点を追う八回一死一、二塁の好機で打順が巡ってきた。六回に見逃し三振を喫して「チームの流れを止めてしまった」という反省から、「振らないとバットに当たらない。がむしゃらにいく」。初球からフルスイングで勝負を挑んだが、空振り三振に終わった。
3大会連続の初戦敗退となったものの、相手を上回る8安打を放ち、昨春の王者に引けを取らない戦いぶりだった。「好機に強くなるよう打撃を磨いて、またここに戻ってくる」。友田選手はさらなる飛躍を誓った。(浜崎春香)
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