Pages

Thursday, April 20, 2023

IFAD総裁「ウクライナ農業は戻ってくる」 国連基金に新規加盟 - 毎日新聞

andisendi.blogspot.com
ウクライナ農村地帯への支援の重要性を語る国際農業開発基金(IFAD)のアルバロ・ラリオ総裁=東京都千代田区で2023年4月19日、五十嵐朋子撮影 拡大
ウクライナ農村地帯への支援の重要性を語る国際農業開発基金(IFAD)のアルバロ・ラリオ総裁=東京都千代田区で2023年4月19日、五十嵐朋子撮影

 ロシアの侵攻を受けるウクライナが、低・中所得国の農村部を支援する国連機関、国際農業開発基金(IFAD、本部ローマ)に新規加盟し、今後、同基金の支援を受ける。IFADのアルバロ・ラリオ総裁は19日、毎日新聞の取材に応じ、農業大国であるウクライナへの支援が「ほかの国々も助けることになる」と語った。

 IFADは低利子の貸し付けなどを通じて農家の生産性を上げ、貧困層の生活向上に取り組む。IFADによるとウクライナには約400万の小規模農家があるが、多くが肥料や種を買う資金の不足や、地雷などによる農地の汚染や荒廃といった問題を抱える。農村部に住む人の44%が最低限の暮らしを維持できないレベルの収入しかないという。

 ウクライナの加盟は今年2月に決まった。手続きが完了すると、IFADの加盟国は178カ国となる。具体的な支援方法はウクライナ政府との協議で決まるが、ラリオ氏は、生産した農作物の販売に「確実性を与えることが大事だ」と話し、輸出ルートを確保して農家の生産意欲を保つことの重要性を挙げた。また「紛争が終われば農村地帯のインフラ復興に取り組みたい」とも述べた。

 ラリオ氏はロシアの侵攻後に起きたアフリカでの食糧危機に触れ、トルコなどの仲介で続く穀物輸出合意の重要性を指摘。輸出量は侵攻前の水準に戻っていないが、「ウクライナはまた戻ってくると確信している」と願った。

 ロイター通信によると、ウクライナ穀物協会は穀物と油糧種子(ヒマワリ、菜種など)の2023年の生産量を、21年の1億600万トンの半分以下となる5000万トンと見込んでいる。【五十嵐朋子】

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( IFAD総裁「ウクライナ農業は戻ってくる」 国連基金に新規加盟 - 毎日新聞 )
https://ift.tt/PZomL1q

No comments:

Post a Comment