6月から始まったネーションズリーグ1次リーグを10勝2敗で終えました。最後の2試合は負けてしまいましたが、その前には強豪のブラジル相手に30年ぶりの勝利を挙げるなど10連勝し、非常に良い結果でした。チーム全員で力を合わせることができたからだと思います。次の準々決勝でスロベニアに勝ち、ベスト4に行くことが僕たちの目標。決勝ラウンドはもっと厳しい戦いが続くと思いますが、個の力とチーム力を合わせて挑みます。
ネーションズリーグから始まった今季の代表活動ですが、僕の中ではクラブの時間とは全然違う感覚です。
クラブでは日本語以外でコミュニケーションを取らなければならないので少しストレスがかかる環境ではありますが、自分が移籍して新しいチームに加わったり、残留しても他の選手が移籍してきたりして、毎年メンバーが入れ替わる。そこに学びと発見、そして新しいチームでプレーする新鮮さがあります。
一方で、代表チームはほぼ同じメンバーで、コミュニケーションも問題なく、毎年ステップアップして戦っていく楽しさがあります。今はチームの雰囲気もすごく良いです。また、日本代表として日本で試合ができるのも、僕にとっては楽しみの一つです。イタリアに日本の方が応援に来てくれることもありますが、日本でたくさんのお客さんに試合を見ていただけるのはうれしいです。
代表活動期間で、特に合宿の場合は午前と午後の2部練習の時もあれば、半日がオフになったり、まる1日オフになったりする時もあります。
僕の場合、午前中がオフになった時は体の治療やケアに充てます。1日オフになった時は買い物や食事に出掛けます。最近一緒に行くことが多いのは、西田有志選手や高橋藍選手ですかね。「どこに行く?」なんて言いながら、ネットで探したお店に行くこともあります。
今の代表メンバーでは半分くらいが結婚して家庭を持っているので、国内合宿のオフでは家族と過ごす人も多いですね。5月は愛知県内で合宿だったので、(Vリーグの)ウルフドッグス名古屋やジェイテクト所属の選手たちは自宅に帰ったりしていました。僕も実家は愛知県内なのですが、イタリアからの帰国後、代表合流前に帰省したので、合宿のオフには帰りませんでした。
あとは、お酒を飲む人と飲まない人に分かれるパターンもあるかな。僕自身はあまり飲まないのですが、僕より年上の世代の人たちには結構、飲む人もいますね。
代表のチームメートと話している内容は、お互いのプライベートのことなど、ここでは伝えられないことも多いです。ただ、最近はプロ契約の選手が増え、国内外を問わず移籍の話をする機会が増えました。僕の場合はイタリアでのプレーや生活がどんな感じなのか、よく聞かれます。「あそこのチームは外国人枠が空いていれば、いいんじゃないかな」という話をします。
僕自身が気になって話を聞いたのは、今季ポーランドでプレーした宮浦健人選手です。ポーランドは街もそんなに大きくなさそうだし、曇りの日も多くて、料理も芋などがメインというイメージ。生活するのはイタリアより大変だろうと思っていたんです。でも、宮浦選手は「良かったですよ」と言っていて、想像とは違ってポジティブな感じでしたね。
僕が大学1年で初めて代表入りした時は、今より上下関係がはっきりしている雰囲気がありました。そのあたりは今はだいぶ変わってきて、年が違ってもコミュニケーションを取るのはそんなに難しくないと感じています。昔と違って海外に出ている選手が増えてきたり、若い子たちも出てきたりしているし、何よりも代表チームがやっているバレーボール自体が変わってきた。そういうことが影響していると思いますね。
いしかわ・ゆうき 1995年生まれ、愛知県出身。ポジションはアウトサイドヒッター。中大1年時に日本代表に初選出され、主将を務めた東京五輪では29年ぶりの8強進出に貢献した。大学在学中からイタリア・セリエAに派遣され、卒業後もイタリアでプレーを続ける。2020年からミラノ所属。妹の真佑も女子日本代表選手。
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