この夏、三陸沖では水深数百メートルの海水温が平年と比べ10度も高くなっていることが気象庁の観測で分かり、気象庁は水産資源の分布などへの影響が懸念されるとしています。
三陸沖では去年の秋以降、海面水温が平年より高い状態が続いているほか、気象庁の解析で深さ400メートルでも水温が高い状態が続いていると見られています。
気象庁は、先月22日から25日にかけて海洋気象観測船「凌風丸」でこの海域の深さ800メートルまでの海水温を調査しました。
その結果、どの深さでも平年より温度が高く、特に深さ300メートルから400メートル付近は水温が15度から17度ほどで、平年より10度も高いことが分かりました。
気象庁は通常は房総半島沖から東に流れる暖かい海流「黒潮」が、ことしは三陸沖まで北上していることが影響しているとみています。
気象庁によりますと、三陸沖の高い水温は今後、少なくても来月半ばまで続く見通しで、水産資源の分布などへの影響が懸念されるとしています。
東京大学大気海洋研究所の伊藤進一教授は「スケトウダラやマダラ、キチジなど海底付近にすむ魚への影響は大きく、水温の低いところへ移動してしまう。またサケも水温が高いと川に戻ってくるのが難しくなるおそれがある。今回の高水温をもたらしている黒潮の大蛇行は過去最長の6年続いているが、これが終息すれば影響も収まってくるだろう」と話しています。
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