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部下を支援し意欲を高める5つの技術
部下に指示を理解し、動いてもらう。多くの中間管理職が悩むこの問題には実は、「誰がやってもうまくいく」方法論がある。それが「行動科学マネジメント」に基づく部下指導メソッドだ。第5回は部下に意欲を高めてもらうためのサポート術をお伝えする。
(イメージ写真=PIXTA)
こんにちは、冨山真由です。この連載では「行動科学マネジメント」に基づく「部下に動いてもらう技術」を、3つのステップで構成してお伝えしています。行動科学マネジメントは米国のビジネスや教育の現場などで大きな成果を上げている、行動心理学や行動分析学を基礎としたマネジメント手法を日本人向けに最適化したものです。「誰がやってもうまくいく」再現性の高いこのメソッドを、皆さんの日ごろのマネジメントに役立てていただければうれしく思います。
最初のステップ(第1、第2回)は、部下やメンバーとの間で「お互いに親近感を抱ける、ちょうど良い距離感」を築くポイントについて解説しました。次のステップ(第3、第4回)は、仕事の指示や頼み事をする際に「理解と納得感を深めてもらう」コツをお伝えしました。最後の3ステップ目(第5、第6回)は、部下やメンバーに「意欲や達成感を高めてもらう」ための技術を解説します。
それでは早速、今回は3ステップ目の10の技術のうち前半の5つ、(1)~(5)をお話ししていきましょう。主に、「部下の意欲を高める」ことを目的とした技術を解説します。
意欲や達成感を高めてもらうための10の技術
ポイント(1):「結果」にこだわらず、相手の「行動」に注目して関わる
ポイント(2):相手が達成できそうな「小さな目標」から始めてもらう
ポイント(3):自分基準で判断せずに、「できているところ」を評価する
ポイント(4):「1つ気になりました」と前置きしてから話し始める
ポイント(5):同じ質問をされたら、「どう思いますか?」と聞き返す
ポイント(6):メールやSNSなどで役立ちそうな情報をシェアする
ポイント(7):目を見て話す「存在承認」も非金銭的報酬の1つになる
ポイント(8):定時になったら「時間、大丈夫?」の声がけが大切
ポイント(9):目標行動を達成したら、「ねぎらいの言葉」をかける
ポイント(10):「◯◯さんから聞きました」と第三者の言葉でアドバイスを
部下の「行動」を観察して、結果につながる具体的なアドバイスを
部下が仕事でいい結果を出せないとき、リーダーの皆さんはどのように感じるでしょうか。結果にだけ目を向けていると、「なぜ、成果が上がらないのだろう」「努力が足りないのでは?」などと感じることがあるかもしれません。
結果を出すことはもちろん大切です。ただしリーダーが結果にだけ目を向けていると、結果を出せない原因を見落としてしまうことになります。結果は、そこにつながる行動の積み重ねによって得られるもの。部下が結果を出せていないのだとしたら、「結果につながりにくい行動を取っている」と考えられませんか?
リーダーがすべきことは、「観察」。部下が仕事にどのように取り組んでいるか、丁寧に見てあげてください。そして、どう行動すればうまくいくのか、改善点を具体的にアドバイスできるといいでしょう。この連載の2つ目のステップ(第3回と第4回)で繰り返しお伝えしましたが、リーダーの曖昧な指示や目標設定などが原因で、部下が適切な行動を取れていない可能性もあります。
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