2023年NFLドラフトが終了しても、ランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットがダラス・カウボーイズに戻ってくる可能性に関する質問が途絶えることはなかった。
チーム公式サイトによると、現地4月29日(土)夜、エリオットが再合流する可能性について質問されたカウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズは「船はまだ出ていない」と報道陣に述べたという。「私たちはまだ決断していない。もちろん、ジーク(エリオットの愛称)とは少し違うスタイルのランニングバックをドラフトで指名したが、それで変わるわけではない。私たちのジークへの関心について言うと、私たちが今日に実行したことがそれに変化を及ぼすことはない」
カウボーイズはドラフト6巡目でカンザス州立大学のRBディース・ヴォーンを指名。これは、チームのカレッジスカウト部門アシスタントディレクターを務めているヴォーンの父親がその知らせを息子に伝えるという、ドラフト3日目における最高の瞬間の1つにもなった。ヴォーンを指名したことによってカウボーイズは現在、トニー・ポラード、マリク・デービス、ロナルド・ジョーンズ、リコ・ドウデルを含めた5人のランニングバックをロースターに抱えている。
カウボーイズはポラードの後ろに複数の選手を集めることで基盤をカバーしているようだ。腓骨を骨折したポラードは回復している途中だが、昨季にエリオットが衰えを見せていた中で輝きを放っていた。それでも、カウボーイズはここ数年で擁していたような、信頼できる強力な組み合わせを確立するために上位でボールキャリアーを指名したわけではない。また、エリオットとカウボーイズの間には常に感情的なつながりがある状態だ。
ランヤード(8,262ヤード)とタッチダウンラン(68回)の両方でフランチャイズ史上3位の成績を残してきたエリオットは、フリーエージェント(FA)期間開始時に6月1日(木)以降の放出を指定された。この措置により、1,000万ドル(約13億6,779万円)以上を節約できたカウボーイズは、1,010万ドル(約13億8,146万円)のフランチャイズタグでポラードを維持するための費用を補うことができた。
その後、フリーエージェンシー第1波がやってきて、それと共にランニングバックの価値が大幅に下がっている。ロサンゼルス・チャージャーズのRBオースチン・エイケラーはより高額な報酬を支払うことをいとわないトレード先を探す許可を要請。デビッド・モンゴメリー(デトロイト・ライオンズ)やマイルズ・サンダース(カロライナ・パンサーズ)、ジャマール・ウィリアムス(ニューオーリンズ・セインツ)はいずれも年平均640万ドル(約8億7,544万円)以下の複数年契約にサインした。また、デイミアン・ハリス(バッファロー・ビルズ)とデビン・シングルテリー(ヒューストン・テキサンズ)はいずれも総額400万ドル(約5億4,715万円)以下の1年契約を結んでいる。
長年、カウボーイズにおけるダイナミックなボーリング玉のような存在だったエリオットは、彼らの誰よりも消耗が激しく、結果にもそれが表れていた。昨シーズン、エリオットはキャリアで初めてキャリー平均で4.0ヤードを下回り、レシーブ数(17回)とレシーブヤード(92ヤード)でキャリア最低の数字をマークした。勢いを失ったことと市場の低迷が相まって、エリオットは現在も無所属のままとなっている。8月や9月が近づくにつれて、チームにとって都合の良い価格で戻ってくることはより現実的なものになるだろう。
カウボーイズがポラードの後ろに十分な武器がそろっていると判断し、将来的にエリオットを加えることを見送る可能性は十分にある。昨シーズンにドラフト外フリーエージェントとしてチームに加わったデービスは、キャリー38回で161ヤード、タッチダウン1回を記録するなど、ポテンシャルを持っていることを示しており、カンザスシティ・チーフスのローテーションから外れてカウボーイズにやってきたロナルド・ジョーンズは、自分にまだポテンシャルがあると示すことを渇望しているはずだ。さらに、約165cmという身長でありながら多才さと驚くべき耐久性を兼ね備えていることで知られているヴォーンもリーグに加わっている。
とはいえ、ジェリー・ジョーンズとオールプロに選出された経歴を持つエリオットのことについては、何も否定することができない。
「それは私たちがここで評価していくことであり、彼と自分たちの状況がどうなるかを見ていく。だが、私はジークを排除したわけではない」と80歳のジョーンズは語っている。
【RA】
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